TsuyoshiKusakaの日々思うこと その2

(株)クエステトラに所属、ITエンジニア、テニス好き、地域のお手伝いをいろいろ、@tsuyoshikusaka

「お金2.0」を読んで印象的だった部分

最近読んだ本では一番よかったのでメモ

  • 経済的格差は特定の力のある人が暴利を貪った結果と考えられてしまいがちですが、実際は動的なネットワークの性質から避けられないものです。
  • 世の中の悲劇や不幸の多くは、悪人によって起こされるよりも、実際は、誤った仕組みが大規模に社会に適用されることによって起きていほうが多いのです。
  • 人間は他者との比較の中で自分が幸福か不幸か、優れているか劣っているかを判断する相対的な生き物です。
  • ダ・ヴィンチライプニッツが複数の学問で活躍したくだりから)社会の中で細分化して分類されてきた概念も、違う角度から見ると実際は全く同じ構造が隠れていることが多いのです。
  • ダグラス・アダムスの言葉
    人間は、自分が生まれた時にすでに存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる。15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられ、35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる
  • ザッカーバーグハーバード大学でのスピーチより
    私が話したいのは、「自分の人生の目標(意義)を見つけるだけでは不十分だ」ということです。僕らの世代いとっての課題は、「”誰もが”人生の中で目的(意義)を持てる世界を創り出すこと」なのです
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    新しい仕事を作るだけじゃなくて、新しい「目的」を創り出さなくちゃいけない。
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    (ここからはスピーチの後の説明から)グーグルやフェイスブックのような企業が多くの優秀な人を惹きつけられるのは、彼らが最高レベルの給与と福利厚生とブランドを持つというだけでなく、そこで働く人たちに人生の意義や目的を提供していることが大きな要因だと私は思っています。
  • 資本主義経済で何十年も生きていると「ある暗示」にかかっています。それは儲かることを最優先に考えなければならないとう暗示です。
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    就職がその典型で、その会社で働くかをそこでもらえる給与で決めてしまう人は多くいると思います。
  • 独自性や個性という観点からすると、例えば世間では給与が高くて人気のある企業に勤めていること自体に、価値はないという状況も普通に起こります。
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    退職した場合はその人の価値は次の「部長」に受け継がれるのであって、その人の資産にはなりません。仕事を通して独自のスキルや経験などを見つけていない限りは自分の「価値」の向上にはなりません。
  • 時間が経つと自分が感じていた情熱も心の奥深くに埋もれてしまい、そこで日常の様々な義務に縛られていくうちに表面に膜のようなものが積み重なって自分が何をしたかったのかも思い出せなくなってしまいます。私はこれを「心がサビる」と表現します。
  • 近世のフランスなどにあった「ギロチン」という刑は、実際は市民にとっての「娯楽」という側面を持っていました。
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    日々の生活の不満を、ギロチンで処刑される「悪人」にぶつけてお、その人が死ぬことで日々の感情的な不満を解消しては憂さを晴らしていました。
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    本来であれば、真剣に考えなければなかったのは、経済システムの構造的な欠陥です。しかし、悪人らしい人を見つけては懲らしめてスカッとするという目の前のわかりやすい安易な道を私たちは選んでしまいがちです。
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    現在でも、政治、産業、組織内でこういった目の前のわかりやすい感情的な解消策で済ませようとする光景は、みなさんもよく見かけると思います。
  • よりたくさんのお金や経済を動かしている人ほど、お金を紙やハサミやパソコンと同様に「道具」として見ています。そこに何の感情もくっつけていません。純粋に便利な道具という認識を持っているからこそ、それを扱う時も心は揺れませんし、冷静に判断をし続けることができます。