「青少年いいねっと京(みやこ)フォーラム」に子どもが参加させていただいていたので、事前学習会とフォーラム本番を観覧させていただいた。
主催は「オール京都で子どもを守るインターネット利用対策協議会」とあるが、実質は京都府・教育委員会・警察本部が開催されたもの。
テーマは、スマホおよびインターネット利用について。
ただリスクがあるから禁止する、というのではなく、メリット・デメリットがあるものをどううまく使いこなすかを考えさせるもの。
※ある意味「火」「刃物」「車」とかと同じか
会としては、いろんな地域の小学生~高校生が参加して、グループ分かれる。
まずはアイスブレイク(全力ハイタッチほか)で雰囲気をほぐす。
結構ここに時間をかけていた。それだけ重要ということかと。
インプットはいくつかのアンケートの結果。
どのくらいの学年・性別でどのくらいのスマホ所持率・インターネット接続率なのか、ゲームの課金をしている率や実際にネットで知り合った人に会った率など。
それを踏まえてスマホ良い面・悪い面を議論しながら整理。
そこから標語・CM動画・ポスター・LINEスタンプというアウトプットにつなげる、というもの。
フォーラムでは大人と子どものパネルディスカッションもあり、子どもからのなるほどと思う意見がいくつもあった。
大人にとっても、子どもにとっても、なかなかない機会で非常によかったと思う。
さて、パネルディスカッションで印象的だったのは以下。
・実際の生活ではあまりほめてもらえなくても、ネットだといい点が取れたり、ほめてもらえる
だからハマってしまう、と
・最近の高校生とかはinstagramでナイトプールの写真を上げたりして、そういう写真を出すことに慣れてしまっている
だから自画撮り写真を恋人に要求されると出してしまうのではないか、と
・こういう話は遠い年齢からだと伝わらないので、学年の上の子が下の子に伝えるのがいいのではないか
小学生5年ぐらいから聞いておくべきではないか、と
・高校生が作成した啓蒙動画も発表されたが、その着眼点がすばらしかった
自画撮り画像を送るのをやめる、というよくある視点ではなく、要求する側が法的に罰せられる、ということを伝える内容
・学力テストのデータで、得点が高かったのはスマホ利用が 1h以下→2h以下→0h→3h以下→4h以上 と必ずしも利用量に比例しなかった
その分析として、1hぐらいで自分で止められる子が成績がいいのではないか、と
また、フォーラムの最後の方で、この子どもたちをほめてください、観覧者3人まで、というのがあった。
その場ではなかなか思いつかなくて挙手しなかったが、以下のようなことを伝えられるとよかったか。
・見ず知らずで、学年も性別も住む地域も異なる子どもらが集まって、議論して意見をまとめて、標語・CM動画・ポスター・LINEスタンプというアウトプットを作る、すごいことだと思う
・ファシリテーションをされた先生や大学生のボランティアあってこそなのは間違いないが、力を引き出すということをされたのであって、引き出される力を持っていたのは参加した子どもたち
・ITの勉強会では「勉強になりました」は敗北の言葉と言われているが、ただ知識として身についたで終わるのではなく、まずは身近な人にこのことを伝えるという小さなアクションでもいいので、行動を起こしてほしい、それができると思う
あと、今回のイベントを見て、あらためて教育というのは難しいと感じた。
今回参加した子どもたちは、おそらく意識の高い方で、比較的に真面目なタイプの人が多かったと思う。
一方で強く伝えたい相手としては、むしろどちらかというとそうではない子どもたちのはず。
でも全員に同じ濃度で落とし込むことはできないので、まずは落とし込める人から落とし込んで、そこからどう広げていくか、ということかと。